追求しようと思って気がついたのだが,譜面上にその音について注釈がしてあった.初めて注釈を読むと,その音については,右手と左手を入れ替えてもよいとのことだった.それで納得ができた.ここは譜面通りに弾くと右手と左手が交錯し,弾きにくいので,看な入れ替えて弾いていたのだ.その入れ替えが,どうも音が違って聞こえたらしい.この入れ替えによって,右手左手それぞれの,メロディーとしての連続性が失われてしまうのだろうか? ここらへんは,プロがどのように弾いているのか聞いてみたいところだ.
それともう一つ本日は発見があった.私の使っている電子ピアノには,音色としてハープシコードを選ぶことができる.何となく本日は音色を切,普段のグランドピアノからハープシコードに切り替えてみた.このハープシコードの音色も,けっこうリアルな音がするし,打鍵のニューアンスも出るのには驚いた.安い電子ピアノでも,ここまでできるんだと感心した.
このハープシコードの音色で,試しにインヴェンション 第1番と第2番を弾いてみた.するといろいろなことがわかった.ハープシコードはピアノに比べて,低音部の音量が小さい事,やはりプツプツと音が切れるような感じになるのでマルカート的な演奏になること,そして和音の響きがギター的になることなどである.特に低音部の音量がピアノに比べて低いことは,意外だった.バッハがこの曲をハープシコード演奏を念頭としていたのなら,ピアノで弾く場合,低音部を抑えめに弾いた方が,その意図に合うのではないかということである.そういわれればグールドも,そんな感じだったような気がしてきた.
自分はいつも,インヴェンション 第2番のラストのところで,ちょっと感情的になってしまい,テーマの再現部において,低音をかなり強く弾いてしまう.それはあまりにも幼稚な感じがしていたし,グールドなどは淡々と弾いている.今回のハープシコード演奏によって,その淡々とした感じがバッハの意図のような気がしてきた.これからはそんな感じで弾いていこうと思う.
ということでお疲れ様でした.
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