2013年11月1日金曜日

本日のピアノ練習 2013/10/31(演奏中に現れる5人)

 本日のピアノ練習は2時間.メインの練習は,インヴェンション 第1番のメトロノーム付き両手練習.本日のテンポは♩=110でやってみた.このテンポだと,右手のトリルが不明瞭になり,うまくいかない.トリルを意識してしまうと,今度は左手がそれにつられてしまう.とりあえず,難所の繰り返し練習も行った.

 やはり両手でうまく弾けるときは,音楽の「波」に乗って,その音楽を味わいながら,指の動きを意識せず,指が自動的に自然に動いているときだ.その時自分は,明らかに二人以上の人間になっている.そのメンバーは下記の通り.
  • ピアノ演奏者:歌手の伴奏をしている,歌を後ろで支えている
  • 歌手 :メロディーを歌っている
  • 聴衆:演奏を堪能している受け手,酔いしれている
  • ダンサー:演奏に合わせて,自動的に身体を動かしている
  • 指揮者(演奏管理者):冷静に全体を管理している.
現在練習しているインヴェンションの場合,ポリフォニックな音楽であるから,歌手とバックミュージシャンの位置(右手と左手)は入れ替わったり,二人の歌手のみ(ハモリ)になったりするのであるけれど,基本的には,歌手(メロディー)が伴奏者(メロディーを支える者)によって支えられている部分は多い.ハモリのところは,メロディが相互に支え合っているようなイメージだ.

 素人なりに,こう考えてみると,少なくとも歌は,そのアイデンティティを維持するために,周囲の支えを求める傾向があると言えるようだ.指揮者は,音楽にある程度冷めており,歌手,伴奏者を通じて音楽を調節している感じ.逆に聴衆は,音楽のコントロールに自分が参与できないため,そのような冷静さはなく,ただただ音楽に身を委ね,酔いしれ,味わっている感じ.ダンサーは,身体の中に流れ込んできた音楽的エネルギーを味わいながら蓄積するよりも,それを身体運動に変換して吐き出している,もう一人の別のタイプの聴衆なのかもしれない.

 この演奏中に現れる5人については,また別の時に考察してみようと思う.いずれにしてもうまく弾いているときは,自分がピアノを演奏しているという意識がかなり低くなり,ちょっと酔いが回ったようなムードになる.このようなときの方が,自然でしかもミスタッチが少ない.そして先ほどの5人が5人とも満足する感じである.繰り返し練習では「聴衆」のご機嫌が悪くなるときがあったり,退席してしまったりする.5人がそろうのは,やはり通し練習,リハ的練習の時だけのなのかもしれない.

 さて,本日はその他に,第3番の右手をYouTubeのお手本に合わせて弾く練習を何回か行った.これが本日のサブ練習だ.まだとても速度について行けないが,ついて行ける部分は徐々に増えているようである.いまのところ,譜面の読み違いは発見されていない.

 第2番は両手の動きを覚えるためのカタツムリテンポ両手練習.第4番は片手練習をそれぞれ軽くやり,記憶を維持した.

 ということで,お疲れ様でした.

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